ネット銀行の住宅ローンは不安?
注意点と対策を徹底解説
一般的な金融機関と比較して、金利の低さが魅力的なネット銀行の住宅ローン。
しかし、実際に申し込むとなると、「金利が低い分、何かデメリットがあるのでは?」と不安になりますよね。
この記事では、ネット銀行の中でも人気の高い「auじぶん銀行」の住宅ローンを例に、メリット・デメリットを解説します。
申し込みが不安な人には、デメリットへの対策も解説していますので、ぜひ検討の際に参考にしてみてください。
auじぶん銀行住宅ローンの4つのメリット
auじぶん銀行住宅ローンは金利の低さが特徴であることをお伝えしましたが、金利以外にも多くのメリットがあります。
公式ホームページに書かれている「一般団信保険料が0円」「一部繰り上げ返済手数料が0円」などは、今はどの銀行の住宅ローンでも一般的です。
ですので、この記事では他の銀行の住宅ローンにはない、"auじぶん銀行住宅ローンだからこそのメリット"を厳選して4つ紹介します。
auじぶん銀行住宅ローンの4つのメリット
メリット1:がん50%団信・全疾病保障団信が0円で付けられる
住宅ローンを契約する際には、団体信用生命保険(団信)への加入が必要です(フラット35を除く)。
一般的な団信では「死亡もしくは高度障害になった場合に、住宅ローンの残高が0円になる」という内容となっていて、ここまではどの銀行でも同じです。
しかし、auじぶん銀行住宅ローンでは一般団信に加えて「がん50%保障団信」と「全疾病保障」の2つの保障が0円で付帯します。
「がん50%団信」だけや「全疾病保障」だけが無料で付帯している住宅ローンは他の銀行にもあります。
しかし、この両方が0円で付帯していて、さらに低金利なのは「auじぶん銀行住宅ローン」だけです。
それぞれの団信特約について簡単に説明しますね。
がんと診断されるとローン残高が半分になる
「がん50%保障団信」は、住宅ローンの返済中に"がん"と診断されると、住宅ローン残高の50%が保障される団信です。
がんと診断された場合、通院代や薬代など多くのお金が必要になったり、通院のための欠勤が重なったことで収入が少なくなってしまったり、様々な理由で住宅ローン返済の負担がとても重たくなります。
そんな時、がん50%保障団信があればローン残高が半分になるので、家計への負担を抑えられます。
ローン残高が半分になるということは、毎月返済額も半分になるため、返済の負担を大きく抑えられます。
さらに保障を充実させたい方は、金利を年0.2%上乗せすることで「がん100%保障団信」も利用できます。
けが・病気で180日以上継続入院した場合、残高の100%が保障される
auじぶん銀行住宅ローンのもうひとつの保障特約に「全疾病保障」があります。
全疾病保障では、すべてのけが・病気*で入院が継続180日以上*となった場合に、住宅ローンの残高が0円になります。
※精神障害を除く
※最初の31日は連続した入院である必要がある。
180日ということは、ほぼ半年です。
「住宅ローンの返済中に半年以上も入院が続いて、仕事ができなくなったら……」と考えると、毎月10万円近い住宅ローンを支払っていくのが厳しくなることは、容易に想像できますよね。
auじぶん銀行住宅ローンの全疾病保障なら、このような働けなくなった時の不安に備えておけます。
先述のがん50%保障団信と併せて、返済中のもしもに備える保障を0円で備えられるのは、auじぶん銀行住宅ローンの大きなメリットです。
メリット2:印紙税0円なので諸費用が安い
auじぶん銀行住宅ローンの2つ目のメリットは、借り入れ当初の諸費用が安いことです。
通常は住宅ローンの契約時には「印紙税」という税金が20,000円ほど必要になりますが、auじぶん銀行ではこの印紙税が不要です。
そのため他のネット銀行はもちろん、メガバンクと比べても諸費用の金額は低めになるケースがほとんどです。
金利もトップクラスに低いため、諸費用だけでなく、完済までのトータルコストで見ても安くなる可能性が高いでしょう。
メガバンクである「三菱UFJ銀行」と、諸費用・トータルコストを比べると下記表の通り。
2020年10月時点では、トータルコストでは55万円ほどの差が生まれます。
auじぶん銀行 | 三菱UFJ銀行 | |
---|---|---|
毎月の返済額 | 76,295円 | 77,544円 |
諸費用 | 880,000円 | 900,000円 |
トータルコスト | 32,923,900円 | 33,468,480円 |
メリット3:面倒な契約書の記入や捺印が不要
auじぶん銀行住宅ローンでは、借入条件の入力や書類の提出をすべてネット上で完結できます。
一般的に住宅ローンを利用するためには、たくさんの書類への記入が必要です。
事前審査申込書や、借入申込書、個人情報に関する同意書など、人生で一番たくさんの書類を書くと言っても過言ではないですし、さらに銀行に書類を持っていく手間もあります。
文章だけで見れば「それくらいならまぁ良いかな」と思うかも知れませんが、正直かなり大変です。
それに対して、auじぶん銀行では必要な書類はパソコンやスマホからアップロードするだけで提出できるので、書類作成や、銀行へ訪問する手間が大幅に削減できます。
忙しくて銀行に行く時間を作りづらい方でも、どこに居てもスムーズに手続きを進められるのが魅力ですね。
メリット4:審査のスピードが速い
ネットで手続きを完結できることに付随するメリットとして、契約完了までのスピードの速さがあります。
一般的な住宅ローンの場合、事前審査に通過した後に必要書類が郵送され、書類を記入して金融機関へ返送、その書類をもとに本審査、そして正式な契約という流れになっています。
そのため、「事前審査で1~2営業日、本審査で10営業日ほど、契約書類の発送に2営業日、さらに書類の返送に2日…」と時間がかかる傾向があるのです。
書類に不備や不足があった場合などはさらに時間がかかってしまうため、最悪の場合、融資を希望していた時期に間に合わなくなってしまうことも。
その点、郵送の時間や手間がかからないネット銀行の住宅ローンなら安心ですね。
auじぶん銀行住宅ローンの注意点と対策
ここまでauじぶん銀行住宅ローンのメリットをお伝えしてきましたが、もちろん良いところばかりではなく、デメリットや注意するべき点も存在しています。
これらの注意点は公式ホームページを見ているだけでは気付きづらく、不動産屋さんもはっきりと教えてくれないことが多くあります。
ローンの手続きを進めてから「こんなこと聞いてないんだけど……」となってしまわないように、中立的な立場からしっかりと解説していきますね。
auじぶん銀行住宅ローンの注意点
注意点1:当初期間引き下げプランは固定期間終了後の優遇幅が小さめ
auじぶん銀行住宅ローンの当初期間引下げプランでは、固定10年や固定20年などの金利はかなり低めに設定されています。
しかし、固定期間終了後は金利の優遇幅は縮小するため、以後の適用金利はその分高くなるので注意が必要です。
当初金利引下げプランでは、初めの固定期間の金利だけを見ると、かなり低金利に設定されていますが、初めの固定期間が終了したあとの優遇幅が縮小した金利までを考慮して総返済額を計算すると、思っていた以上にトータルコストが掛かってしまうケースも少なくありません。
固定期間終了後の金利の決まり方
固定期間終了時の基準金利 ー 優遇幅* = 適用金利
対策:ローンの見直し時期を決めておく
固定期間終了後の優遇幅が小さい住宅ローンを利用する時は、下記2つの対策を意識しておきましょう。
- 繰り上げ返済を利用して、早めに完済、または元金を減らす
- 固定期間終了時の金利情勢に合わせて、借り換えをする
繰り上げ返済を上手に活用し元金を減らすことで、固定期間が終わってからの利息負担を軽減できます。
また固定期間終了時の金利状況に合わせて住宅ローンを借り換えれば、利息負担を減らせる可能性もあります。
どちらにしても、完済までずっと同じ金額を払い続けるのではなく、
- どのタイミングで繰り上げ返済をするのか
- どのタイミングで借り換えを検討するのか
を事前に明確にして、計画的に行動をしていくことが大切です。
注意点2:対面相談ができない
auじぶん銀行住宅ローンでは、対面での相談ができないことも注意点のひとつです。
定期的にauじぶん銀行主催での住宅ローン相談会が実施されているのですが、基本的に都内だけの開催です。
そのため東京都以外にお住まいの方にとっては、対面相談がしづらくなってしまいます。
対策:不安な場合は電話で相談をする
auじぶん銀行住宅ローンでは電話相談には対応しています。
もし住宅ローンについて不安がある場合には、auじぶん銀行住宅ローンセンターに相談してみましょう。
受付時間 | 平日 9:00~20:00 |
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土日祝 9:00~17:00 ※12/31~1/3を除く |
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電話番号 | 0120-926-777 |
まとめ
この記事では、auじぶん銀行の住宅ローンのメリットと注意点、その対策について解説しました。
金利の上乗せなしで団信の手厚い保障を受けられたり、ネット銀行の中でも最低水準の低金利で利用できたりと、メリットの多いauじぶん銀行の住宅ローン。
一方で、当初引き下げプランでは固定期間終了後の優遇幅が小さめであることや、対面相談ができないことなど、注意すべき点もあります。
申込の前に対策をしっかりチェックして、自分に合った住宅ローンを選ぶようにしてくださいね。